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松下幸之助の経営哲学-その真髄の理解と実践のために-

世の中に優れた経営者と言われる人は多くいますが、”経営の神様”と言われたのは、松下幸之助だけです。なぜでしょうか?それは、卓越した観察力で様々な人々を観察する中で、人間の”無限の可能性”と現実の姿としての”心の弱さ”という相矛盾する本質を発見し、そして、それらの双方の本質を共に活かそうとして、”自分の心を使いこなす”こと、また、それを応用して他人を使うことを極めたからだと言えるのではないでしょうか。つまり、松下幸之助の経営哲学は、”人間学の集大成”とも言えるものです。

本サイトでは、これまで必ずしも十分に解明されなかった松下幸之助の経営哲学の機能とメカニズムを現代の神経科学や脳科学、心理学、神経言語プログラミングなどの知見にもとづいて解明し、その全体像を明らかにして体系化したものです。これまで松下幸之助の経営哲学は知識として頭で理解することはできても、本当の意味で実践することは必ずしも容易ではありませんでした。しかし、本サイトが解明したその経営哲学を”血肉”となるほど自分自身の”信念”とすることができれば、その経営に、また、人生に自然と実践することができるようになるでしょう。そうすれば、結果は自ずとついてくるものだと言えましょう。                                    

 

                           2016年5月1日 著者 宮﨑 勇気                 

8.まとめ-人生も仕事もすべては“心の持ち方”次第⑧

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 さらに松下幸之助は、以上に述べた『人生における心の持ち方』を基礎として、『事業経営における心の持ち方』、すなわち“経営者たる者の基本的な心構え”の集大成として“経営理念”を確立した。この点、松下幸之助は、その経営理念について書いた「実践経営哲学」のまえがきにおいて、次の様に述べている。『私の六十年の事業体験を通じて培い、実践してきた経営についての基本の考え方』であり、『あくまで実践的なものであり、私は経営というものは、このような基本の考えに立って行うならば、必ず成功するものだと体験的に感じているのです。』

 経営理念の具体的な項目として、同書では、以下のものを挙げている。『まず経営理念を確立すること』『ことごとく生成発展と考えること』『人間観をもつこと』『使命を正しく認識すること』『自然の理法に従うこと』『利益は報酬であること』『共存共栄に徹すること』『世間は正しいと考えること』『必ず成功すると考えること』『自主経営を心がけること』『ダム経営を実行すること』『適正経営を行うこと』『専業に徹すること』『人をつくること』『衆知を集めること』『対立しつつ調和すること』『経営は創造であること』『時代の変化に適応すること』『政治に関心を持つこと』『素直な心になること』(「実践経営哲学」松下幸之助著 目次)

 以下、改めて主な項目について簡単に紹介する。

 第一に、『まず経営理念を確立すること』である。

 この意味について、松下幸之助は、「“この会社は何のために存在しているのか。この経営をどういう目的で、またどのようなやり方で行なっていくのか”と言う点について、しっかりとした基本の考え方を持つということである。」と述べ、“生産者の使命”というものに行き着いた。昭和7年のことであった。当時の日本は、まだ貧しい社会であり、“貧乏の克服”が未だ大きな社会問題であった。これを物、特に生活必需品を水道の水の如く安価な価格で供給すること(後に、“水道哲学”と呼ばれた)によって、“貧乏の克服”を達成することが“生産者の使命”であると感得し、会社の方針として全従業員に発表した。従業員もそれに“感銘”を以って応え、それ以降『経営に魂が入ったような状態』となり、『我ながら驚くほど事業は急速に発展したのである。』(「実践経営哲学」pp.9-10)

 第二に、『ことごとく生成発展と考えること』である。

 前述した通り、松下幸之助は、「この大自然、大宇宙は無限の過去から無限の未来にわたって絶えざる生成発展を続けているのであり、その中にあって、人間社会、人間の共同生活も物心両面にわたって限りなく発展していくものだと思うのである。」(「実践経営哲学」pp.15-16)という“生成発展の原理”を踏まえて、その中で私たちは生き、また、事業経営を行っているのだということを基礎において、“人生の生き方”や“事業経営の考え方”を定めた。そして、そのような物の見方を自身生涯貫いたのである。この点、松下幸之助は次の様に述べている。「すべての事業を“生成発展”という心の窓を通してながめ、かつ、考えることは、私の人生観の中軸であり、我が社経営の根本理念の一つである。」(社史資料巻頭言より)

 このように“生成発展の原理”を明確に認識し、“生成発展”という“心の窓”を通して、物事を眺め、かつ考えることによって、「いかなる場合においても真に力強い経営を展開ひていくことが可能になるのである。」(「実践経営哲学」p.18)

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