RSS Feed

松下幸之助の経営哲学-その真髄の理解と実践のために-

世の中に優れた経営者と言われる人は多くいますが、”経営の神様”と言われたのは、松下幸之助だけです。なぜでしょうか?それは、卓越した観察力で様々な人々を観察する中で、人間の”無限の可能性”と現実の姿としての”心の弱さ”という相矛盾する本質を発見し、そして、それらの双方の本質を共に活かそうとして、”自分の心を使いこなす”こと、また、それを応用して他人を使うことを極めたからだと言えるのではないでしょうか。つまり、松下幸之助の経営哲学は、”人間学の集大成”とも言えるものです。

本サイトでは、これまで必ずしも十分に解明されなかった松下幸之助の経営哲学の機能とメカニズムを現代の神経科学や脳科学、心理学、神経言語プログラミングなどの知見にもとづいて解明し、その全体像を明らかにして体系化したものです。これまで松下幸之助の経営哲学は知識として頭で理解することはできても、本当の意味で実践することは必ずしも容易ではありませんでした。しかし、本サイトが解明したその経営哲学を”血肉”となるほど自分自身の”信念”とすることができれば、その経営に、また、人生に自然と実践することができるようになるでしょう。そうすれば、結果は自ずとついてくるものだと言えましょう。                                    

 

                           2016年5月1日 著者 宮﨑 勇気                 

8.まとめ-人生も仕事もすべては“心の持ち方”次第 28

8.まとめ-人生も仕事もすべては“心の持ち方”次第 28

 この“信念の持つ力”とはどのようなものであろうか?それは精神の領域の力が物理世界に影響を与えるということなのであろうか?

 西欧世界では、フランスの哲学者デカルトの唱えた『物心二元論』あるいは『身心二元論』以来、この世界にはモノ(肉体や物質という物理的実体)とココロ(自我精神意識、などと呼ばれる能動性を持った心的実体)という本質的に異なる独立した二つの実体があるとされてきた。つまり、モノとココロとは互いに影響を及ぼすことは無いとされてきたのである。その典型例が西洋医学であり、西洋医学では、心と身体は別のものであるという前提の下、要素還元的な考え方に基づいて発達してきた。

 これに対して、東洋医学では、心と身体は一体のものであるという『身心一如』の考え方を採る。例えば、漢方医学では、「心身一如」の考え方から、心と身体はお互いに強く影響しあうというということに基づいた治療体系となっており、五臓の機能として、物質的な側面だけでなく、精神的な部分の機能もそれぞれの五臓がコントロールしているという立場をとる。

 そして、実際に心と身体がつながっているということは、次のような現象からわかっている。例えば、いわゆる“偽薬”でも、患者が医療の専門家である医者から「これは良く効く薬だから、安心して飲みなさい」と言われて、それを心から信じて飲めば、本物の薬と同等の効果が出ることが実験によって確認されている。いわゆる『ブラシーボ効果』と言われるものである。これは心が身体に影響を及ぼす場合である。また、逆に身体が心に影響するのは次のような場合である。例えば可笑しくなくても無理に笑い続けると本当に可笑しくなってくる。あるいは、いらいらしているときに深呼吸を何度かすると落ち着いてくるという場合である。このように実際には心と身体とは、双方向で互いに影響し合う。

 それでは、さらに進んで『心で強く思ったことは実現する』と言えるであろうか?

 先に紹介した通り、松下幸之助は、その成功の秘訣を『強く願うこと』だと述べ、成功にはつながらない『単なる一応の願い』と区別した。曰く、「その一つの大きな違いは、事の実現を願うという出発点の内にあるように思われます誰もが同じように成功を願っているけれども、果たしてその願いが日々の行動を変えるほどに強いものであるかどうか、また、その強い願いを常に四六時中持ち続けているかどうかそこに結果に大きな差が生じる一つの要因があるのではないでしょうか。~それらの願いが、本当に自分の心の底からの強い願い、決意にまで高まっているでしょうか日々の忙しさに追われて、単なる一応の願いにとどまっているといったことではないでしょうか。

 恐らく松下幸之助は、この“強く願うこと”によって、ある願いを“強固な信念”となるまで高めることができれば、成功することができるということを自身の体験から学び取ったのであろう。

Copyright © 2020 Yuki Miyazaki All rights reserved.

(お知らせ)関連のブログも併せてご覧いただければ幸いです。昨年100周年を迎えた

      現パナソニック株式会社の創業者である“松下幸之助の経営哲学”の現代の諸問       題への応用として、最近の話題等をテーマにしたブログです。最新の記事は、       「松下幸之助、パナソニックの惨状に津賀一宏社長を叱る!⑰」です。