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松下幸之助の経営哲学-その真髄の理解と実践のために-

世の中に優れた経営者と言われる人は多くいますが、”経営の神様”と言われたのは、松下幸之助だけです。なぜでしょうか?それは、卓越した観察力で様々な人々を観察する中で、人間の”無限の可能性”と現実の姿としての”心の弱さ”という相矛盾する本質を発見し、そして、それらの双方の本質を共に活かそうとして、”自分の心を使いこなす”こと、また、それを応用して他人を使うことを極めたからだと言えるのではないでしょうか。つまり、松下幸之助の経営哲学は、”人間学の集大成”とも言えるものです。

本サイトでは、これまで必ずしも十分に解明されなかった松下幸之助の経営哲学の機能とメカニズムを現代の神経科学や脳科学、心理学、神経言語プログラミングなどの知見にもとづいて解明し、その全体像を明らかにして体系化したものです。これまで松下幸之助の経営哲学は知識として頭で理解することはできても、本当の意味で実践することは必ずしも容易ではありませんでした。しかし、本サイトが解明したその経営哲学を”血肉”となるほど自分自身の”信念”とすることができれば、その経営に、また、人生に自然と実践することができるようになるでしょう。そうすれば、結果は自ずとついてくるものだと言えましょう。                                    

 

                           2016年5月1日 著者 宮﨑 勇気                 

8.まとめ-人生も仕事もすべては“心の持ち方”次第 27

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 このように松下幸之助は、目標を実現させる上で“信念の持つ力”といういわば“心のタテ方向の深化(信念化)による心の方向付け(プログラム化)の力”に着目した。“信念の持つ力”を最大限活用するためには、目標を単に顕在意識のレベルで“決意”するだけでなく、“願い”や“目標”の“タテ方向の深化”、すなわち潜在意識のレベルにおいて“強固な信念”として確立させることが重要である。潜在意識にインプットするための方法として、松下幸之助は二つの方法を実践していた。一つは、目標実現への願いを自分自身に何度も繰り返し言い聞かせることであり、もう一つは、目標実現の姿を具体的にイメージとして心の中に描くことである。

 そうして潜在意識のレベルにおいて“強固な信念”として確立すれば、それはいわば“心のソフトウエア”として機能し、いわゆる『学習の四段階』の最終段階である『無意識有能』のレベル、すなわち意識しなくともそれをやることができるようになる(例:自転車に乗ること)、言い換えれば、ナビゲーション・システムのように信念と化した“目標の実現”に向けて自動的に調整しながら、考え行動するようになるのである。

 それは、整形外科医のマクルウェル・マルツ氏が発見した潜在意識にある『自動成功メカニズム』のことである。マクルウェル・マルツ氏は、人間の神経系は、『イマジネーション』での体験と『現実』での体験を区別することができない(例:レモンを見ると唾液が出てくる)とし、「人間は常に、自分と自分が置かれた環境について『真実だとイメージしたこと』をもとに感じ、行動し、何かを成し遂げている。それが人間の心の基本法則なのだ。」という。

 松下幸之助は、そのことを体験的に感得していた。

 また、この点について、苫米地英人博士のホメオスタシス仮説(人間の恒常性維持機能(ホメオスタシス)は身体だけでなく、情報空間にまで拡大しているとする)から別の説明をすれば、次の様になる。潜在意識のレベルにおいて“強固な信念”として確立するということは、コンフォートゾーン(居心地のいい心の中の領域)が現在から将来の目標実現したときに移行したということである。そうなると、現在は、コンフォートゾーンの外にいるから、居心地が悪くなって、コンフォートゾーン即ち“目標が実現できている姿”に戻ろうとするホメオスタシス・フィードバックが働くため、目標実現に向かって無限に調整されつつ邁進するのである。

 松下幸之助の注目したこの“信念の持つ力”は、過去多くの成功者や成功哲学を説いた人たちも注目してきており、未だ科学的に完全に証明されているわけではないが、先に紹介したウィリアム・ジェームズ博士もまた、“信念の力”について次の様に述べている。「どんな計画であれ、重要な要因は、あなたの信念だ。信念なくして立派な結果が出ることはない。」「できるかどうか分からないような試みを成功させるただひとつのものは、まずそれができる、と信じることである。「必ず実現する」という固い信念だけが、本来実現するかどうかわからない結果を実現させるのである。」

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