• 宮崎 勇気

4.自然の理法に従う経営 2)“とらわれない素直な心”④


4.自然の理法に従う経営 2)“とらわれない素直な心”④

 それでは、人間は“素直な心”を持つことができるのであろうか?

 そもそも“素直な心”自体が“自然の理法”の一部だとすれば、やはり自然の一部である“人間”にも元々それがあったはずである。それ故、松下幸之助は、「生まれたばかりの赤ちゃんは、素直な心以外何もない」といい、「素直な心」というものは、「人間が本来持っている“本然の心”であり、それが人間としての本来の姿、あり方である」と考えるのである。

 ところが、現実の世界の多くの人間、政治家や企業の経営者などのリーダーを含めて、“素直な心”を欠いた姿が多く見られるのはどういうことであろうか?

 この点、「その素直な心が、成長の過程で知識や自分の立場なり利益を守るという知恵に覆われて、隠れがちになり、また、一方で人間が生きていく上で、いろいろな“とらわれ”が生じやすいから」だという。(「素直な心になるために」pp.18-21)

 そのために、人間は成長していくに従って次第に“素直な心”を失って、自分の利害や感情にとらわれ、自己中心的な考え方にとらわれて行く。それが、“自然の理法”に気づきにくくしており、また、気づいてもそれに従わず、それに反して“無理”をしてしまう。曰く、「人間はなかなかそうはいかんな。自分の感情にとらわれたり、立場にとらわれたり、地位や名誉にとらわれたりする。自然の理法になかなか従えん。しかし、それがかえって自分を悪くする。」

 本来“自然の理法”たる“生成発展の原理”からすれば、「もともと人間には進歩発展する本質が与えられている」はずである。にも拘らず、“素直な心を欠いていること”が、そのような“人間の進歩発展する本質”の発現を阻んでいるというのである。それ故、「素直な心こそが個人の人間を幸せに、また人類に繁栄と平和と幸福をもたらすものである」と考えた。

 そして、“素直な心”というものが、元々人間が持っていたものであれば、もう一度持つことができてしかるべきである。

 どうすれば“素直な心”を持つことができるようになるか、については、別の章で述べたので、そちらをご覧いただきたい。

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