- 宮崎 勇気
8.まとめ-人生も仕事もすべては“心の持ち方”次第 32
8.まとめ-人生も仕事もすべては“心の持ち方”次第 32
この点、松下幸之助は、自身の体験から、この“如何に潜在意識をコントロールするか”ということについての方法を体得したのである。
それが、松下幸之助が“成功の秘訣”について聞かれた際に、『ある願いを強固な信念となるまで繰り返し強く願うこと』を挙げたことである。これは、量子力学の観点から見れば、極めて理に適った潜在意識をコントロールする方法だと言えよう。
潜在意識のレベルで“強固な信念”にまで高められた“願い”は、本来あるべき姿として『その願いが成功している姿』に対する“揺るぎなき確信”を潜在意識の中に生み出すことによって、それへの“疑い”や“恐れ”“不安”などの入り込む余地を完全に排する結果、『その願いが成功している姿』に対して『常に意識を向けて』集中的かつ強力な意識のフォトンを発し続けることとなり、その“願い”を現実化させる確率が高まると言えるからである。
さらに“強固な信念”にまで高められ『その願いが成功している姿』を確信することによって、本来成功したときに初めて湧いてくるはずの感情のエネルギーが、成功する前のプロセスの段階から発せられることとなり、意識エネルギーをさらに強化する。
これに対して、松下幸之助が『強固な信念となるまで強く願うこと』と対比した『単なる一応の願い』というものは、顕在意識において『~になりたい』という願いを時々また漠然と思うに過ぎないものであり、潜在意識のレベルにまで降りておらず、また、『人が常に意識を向けていること』とはならず、エネルギーとしても微弱で少量であり、しかも時々しか発せられないから、それが“現実化”することはない。
また、別の観点から言えば、そのような『将来~になればいいなあ』という顕在意識上の『単なる一応の願い』というものは、現状とのギャップが大きければ大きいほど『本当にうまく行くだろうか』『うまく行くはずがない』との“疑い”や“不安”、あるいは『失敗したらどうしよう』との“恐れ”などのいわば“ノイズ”を生み、その“願い”に向けた集中的な意識や感情のエネルギーを妨げるのである。
しかも、そのような『単なる一応の願い』は、『現在はそうではないこと』を前提として、『将来~になればいいなあ』と願うものに過ぎず、潜在意識の“本音”は、『そうではない現在の姿』にあるから、よりパワーの強い潜在意識のイメージする『そうではない現在の姿』自体を実現してしまうこととなる。
また、松下幸之助が、経営者たる者は、『勝負は、時の運で、勝ったり負けたりするものだ』と一般常識的に考えるのではなく、『百戦して百勝すべきもの』『必ず成功する』と考えなければならないと常識的には極端にも思われることを強調したのも、この観点から理に適っていると言える。
本音のところ(潜在意識)では『負けるかもしれない』と思っていると、負けることへの“不安”や“恐怖”を生み出し、『成功した姿』に対して意識と感情のフォトンを集中的に発することができず、“不安”や“恐怖”の分だけ減殺されてしまう。
あるいは、『負けた姿』をより強く繰り返しイメージしてしまうと、むしろ『負けた姿』に向けて意識と感情のフォトンを集中的に発することとなって、『負けた姿』自体を現実化してしまうことにもなる。
これに対して、『必ず成功する』との考えを自分の“強固な信念”にまで高めることによって、それは『人が常に意識を向けていること』となり、負けることへの“恐れ”や“不安”、あるいは勝つことへの“疑い”などのいわば“意識のノイズ(雑音)”を完全に排除し、“自分が勝利した姿”だけに“集中”して、それに向けた純粋で強力な意識と感情のエネルギー(バイオフォトン)を発し続けることができるので、“自分が勝利した姿”がより現実化しやすくなるのである。
このように考えると、自分の持つ“信念”や“価値観”、言い換えれば潜在意識のレベルにおける“心の持ち方”は、その人が『常に意識を向けていること』を決め、その方向に向けて集中的かつ強力に感情と意識のエネルギーを発することとなるため、現実の世界にそれが現実化されることとなるという意味で極めて重要であるということになる。松下幸之助が『人生も仕事もすべては心の持ち方次第だ』と喝破し、ある願い(実現したい目指す目標)を“強固な信念”となるまで高めることが重要だと強調したことは、量子力学の観点から見ても、極めて正鵠を射ていると言えよう。
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