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松下幸之助の経営哲学-その真髄の理解と実践のために-

世の中に優れた経営者と言われる人は多くいますが、”経営の神様”と言われたのは、松下幸之助だけです。なぜでしょうか?それは、卓越した観察力で様々な人々を観察する中で、人間の”無限の可能性”と現実の姿としての”心の弱さ”という相矛盾する本質を発見し、そして、それらの双方の本質を共に活かそうとして、”自分の心を使いこなす”こと、また、それを応用して他人を使うことを極めたからだと言えるのではないでしょうか。つまり、松下幸之助の経営哲学は、”人間学の集大成”とも言えるものです。

本サイトでは、これまで必ずしも十分に解明されなかった松下幸之助の経営哲学の機能とメカニズムを現代の神経科学や脳科学、心理学、神経言語プログラミングなどの知見にもとづいて解明し、その全体像を明らかにして体系化したものです。これまで松下幸之助の経営哲学は知識として頭で理解することはできても、本当の意味で実践することは必ずしも容易ではありませんでした。しかし、本サイトが解明したその経営哲学を”血肉”となるほど自分自身の”信念”とすることができれば、その経営に、また、人生に自然と実践することができるようになるでしょう。そうすれば、結果は自ずとついてくるものだと言えましょう。                                    

 

                           2016年5月1日 著者 宮﨑 勇気                 

7.補論②困難を乗り越える経営:禍転じて福となす⑤

January 10, 2020

7.補論②困難を乗り越える経営:禍転じて福となす⑤

 

 “より明るい物の見方を選ぶ”という松下幸之助の考え方は、さらに、その後、松下電器において、大きな困難や障害に直面した場合の“禍転じて福となす”事業遂行の基本的考え方につながっている。

 

 第二次世界大戦後の昭和23年は、GHQによる松下家の財閥指定や制限会社の指定などにより、事業活動はほとんど“半身不随の状態”であり、初めて賞与の支給ができず、定期昇給も保留となるほどの“最悪の年”とも言える年であった。当時の状況を振り返って、松下幸之助は、次のように述べている。曰く、「窮状に陥っても悲観しないことです。自分は(戦争で)財産が一瞬にして無くなったことがありました。しかも莫大な個人負債ができたんです。普通は首でも吊ってしまわなければならないほどの困難な状態ですわ。しかしこれでも死んでいる人よりましや、弾に当たって死んだ人もたくさんあるこしゃかいとを思えば、ぼくは恵まれてる、こんなに恵まれている自分は幸せや、ありがたいことや、そう思ったら悲観することはない。それで歓喜をもってこの困難に取り組んでいこうと考えてやってきたと思うんですよ。」

 

 そして、翌昭和24年の経営方針発表会において、会社として、いいときだけでなく、はじめて悪いときをも経験したことで、むしろ“事業を語る資格”を得た“有意義な年”であったと捉え、「われわれはつねに、いかなる場合、いかなる時にあっても、光明を見出していき、良くないことがあっても、それを福に転じて進んで行くということに、事業遂行の心構えを樹立しなければならないと思うのです。」と述べたのである。(「わが経営を語る」p.77)

 

 これこそ、経営の危機に直面し、危機を逆に活かしてむしろ大きく発展を遂げてきた松下電器の歴史と伝統を生み出した『禍転じて福となす』という松下電器の事業遂行の基本的考え方であり、その秘密であった。

Copyright © 2020 Yuki Miyazaki  All rights reserved.

(お知らせ)関連のブログも併せてご覧いただければ幸いです。100周年を迎えた現パナソニック株式会社の創業者であ
  る“松下幸之助の経営哲学”の現代の諸問題への応用として、最近の話題等をテーマにしたブログです。最新の記事は
  「成功者の条件~自分の潜在能力を最大限に発揮するために~①」です。

 

 

 

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