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松下幸之助の経営哲学-その真髄の理解と実践のために-

世の中に優れた経営者と言われる人は多くいますが、”経営の神様”と言われたのは、松下幸之助だけです。なぜでしょうか?それは、卓越した観察力で様々な人々を観察する中で、人間の”無限の可能性”と現実の姿としての”心の弱さ”という相矛盾する本質を発見し、そして、それらの双方の本質を共に活かそうとして、”自分の心を使いこなす”こと、また、それを応用して他人を使うことを極めたからだと言えるのではないでしょうか。つまり、松下幸之助の経営哲学は、”人間学の集大成”とも言えるものです。

本サイトでは、これまで必ずしも十分に解明されなかった松下幸之助の経営哲学の機能とメカニズムを現代の神経科学や脳科学、心理学、神経言語プログラミングなどの知見にもとづいて解明し、その全体像を明らかにして体系化したものです。これまで松下幸之助の経営哲学は知識として頭で理解することはできても、本当の意味で実践することは必ずしも容易ではありませんでした。しかし、本サイトが解明したその経営哲学を”血肉”となるほど自分自身の”信念”とすることができれば、その経営に、また、人生に自然と実践することができるようになるでしょう。そうすれば、結果は自ずとついてくるものだと言えましょう。                                    

 

                           2016年5月1日 著者 宮﨑 勇気                 

6.補論①失敗しない経営:松下幸之助とリスクマネジメント㉑ 8)衆知を集めること①

October 4, 2019

6.補論①失敗しない経営:松下幸之助とリスクマネジメント㉑

8)衆知を集めること①

 

 これまで述べてきたことは、基本的に経営者自身が心がけ、必要に応じて自ら修正して行くべきことであるが、松下幸之助は、それでも人間一人の知恵才覚には限りがあると考えていた。曰く、「いかにすぐれた人といえども人間である以上、神のごとく全知全能というわけにはいかない。その知恵にはおのずと限りがある。その限りある自分の知恵だけで仕事をしていこうとすれば、いろいろ考えの及ばない点、かたよった点も出てきて、往々にしてそれが失敗に結びついてくる。」(「実践経営哲学」p.85)

 

 そこで、『衆知をあつめること』の大切さを強調するのである。曰く、「それ(筆者注:衆知を集めること)によって、それぞれの場における最高の知恵が生まれ、そこから最善の道が見いだされていきます。」(『人間を考える』)そして、次の様に述べる。「衆知を集めた全員経営、これは私が経営者として終始一貫心がけ、実行してきたことである。全員の知恵が経営の上により多く生かされれば生かされるほど、その会社は発展する。」(「実践経営哲学」p.84)さらに言う。「いかに学問知識があり、すぐれた手腕を持った人といえども、この“衆知を集める”ということはきわめて大切だと考えている。それなしには真の成功はあり得ないであろう。」(「実践経営哲学」pp.84-85)

 

 他方、松下幸之助は、単に『衆知をあつめること』が大切だと言うだけではなく、「それなしには、真の成功はあり得ないであろう。」(「実践経営哲学」p.85)さらには、「衆知による経営が行われない限り、その会社はやがて行き詰まるだろうと思うんであります。」(1960年)と断言するのである。

 

 松下幸之助は、事業に成功するには『成功にふさわしい原因をつくる』とともに、『失敗の原因を無くして行くこと』が重要だと考えていた。従って、自社にとって『成功にふさわしい原因とは何か』、また、『失敗の原因とは何か』ということについて、『衆知を集める』ことが重要だということになる。つまり、現代の経営で言えば、『自社の将来に向けての経営戦略』と『経営上のリスクへの適切な対応(リスク管理)』について、『衆知を集める』べきこととなる。

 

『リスクの捉え方』や『リスクへの対応の仕方』は、主観的なもので、人によって異なる。特に『何をリスクと感じるか』ということを『リスク感性』と言い、それは、その人の持って生まれた性格やそれまで過ごしてきた経験などが大きく影響する。それ故、できるだけ多くの人の多くの視点から『何が経営上のリスクなのか』や『どのような方法でどの程度対処するか』ということを議論することが有益である。

 

インドに『群盲象を撫でる』ということわざがある。複数の盲人たちが順に象を触って『象とはどのようなものか』を表現しようとする。ある人は象の腹をさわって、『象は壁のようなものだ』と言い、また、ある人は象の尻尾をさわって、『象はロープのようなものだ』と言う。それぞれ間違ってはいないが、象の全体像を捉えてはいない。すべての盲人たちの捉えてことを総合して初めて象の全体像に近いイメージを掴むことができるというわけである。

 

この言葉の通り、『衆知を集める』ことによって、経営上のリスクも漏れなく的確に捉えることができるようになるのである。

Copyright © 2019 Yuki Miyazaki  All rights reserved.

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