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松下幸之助の経営哲学-その真髄の理解と実践のために-

世の中に優れた経営者と言われる人は多くいますが、”経営の神様”と言われたのは、松下幸之助だけです。なぜでしょうか?それは、卓越した観察力で様々な人々を観察する中で、人間の”無限の可能性”と現実の姿としての”心の弱さ”という相矛盾する本質を発見し、そして、それらの双方の本質を共に活かそうとして、”自分の心を使いこなす”こと、また、それを応用して他人を使うことを極めたからだと言えるのではないでしょうか。つまり、松下幸之助の経営哲学は、”人間学の集大成”とも言えるものです。

本サイトでは、これまで必ずしも十分に解明されなかった松下幸之助の経営哲学の機能とメカニズムを現代の神経科学や脳科学、心理学、神経言語プログラミングなどの知見にもとづいて解明し、その全体像を明らかにして体系化したものです。これまで松下幸之助の経営哲学は知識として頭で理解することはできても、本当の意味で実践することは必ずしも容易ではありませんでした。しかし、本サイトが解明したその経営哲学を”血肉”となるほど自分自身の”信念”とすることができれば、その経営に、また、人生に自然と実践することができるようになるでしょう。そうすれば、結果は自ずとついてくるものだと言えましょう。                                    

 

                           2016年5月1日 著者 宮﨑 勇気                 

5.2)経営観:企業は社会の公器⑯

March 15, 2019

2)経営観:企業は社会の公器 ⑯

 

 この点、松下幸之助は、人間の“現実の姿”として、次のように述べている。曰く、「人間は自分が一番可愛いものである。」「自分自身の意欲とか欲望にとらわれてしまい、・・・無理は承知だけれども、ついつい無理をする。また人に無理じいをする、というような場合もあるかもしれません。」また、「何かの必要に迫られて心に余裕がなくなるというのも、これは一つのことにとらわれた姿であって・・・」(「素直な心になるために」pp.139-140)また、「人間というのはそんなに弱いものだ。偉そうなことを言っても、暗がりでは何をするかわからない。それが人間の一つの姿だ。」(「物の見方考え方」pp.130-131)

 

 人間の現実の姿は、そのように『自分が一番可愛いもの』であり、“欲望”にとらわれて暗がりでは何をするかわからない、“弱さの固まり”だというのである。

 

 それ故、「日本の近代資本主義の父」と称される渋沢栄一は、『論語と算盤』で、「『論語』と『算盤』という、一見かけ離れているように見えるふたつを一致させるのが、今日の急務だと私は考えているのである。」と指摘し、この資本主義の致命的な欠陥を『論語』すなわち倫理によって補わなければならないことを強調したのである。そして、それができるのは、第一に経営者である。

 

 とすれば、経営者となるべき者は、そのような“倫理”を身につけた人でなければならない。逆に、“倫理”の欠けた者が経営者になると、自分の利害や感情などの“私心”にとらわれて、利益に目が眩み、社会のルールの越えてはならない一線を越えてしまう、ということにもなりかねないからだ。

 

 ところが、特に最近では、戦後の復興を牽引してきた気骨のある倫理も身につけた経営者が世代代わりして、いわゆる“サラリーマン経営者”に代わってきている。サラリーマン経営者は、自ら事業のためのシステムを苦労して作り上げていく起業家とは異なり、会社の事業のためのシステムが既に出来上がっている段階で社長に就任しており、また、会社の規模が大きいほど、顧客に直接接して揉まれる機会も少ない。むしろ、社内の出世競争に没頭する中で勝ち抜いて行くためには、強い自我と自己アピールが求められる。人間は元来『自分が一番可愛いものである』ところ、社内での出世競争の都度“自我”“我執”が上書きされて、自分の利益など“私心”にとらわれやすくなる。そうして“売上”や“利益”などの自分の“業績”に“とらわれ”る結果、手段を選ばなくなったり、自分の都合のいいように法令の解釈を歪めて、法令違反などの不祥事を起こしたりするということが後を絶たない。

 

 近時の次々と明るみに出てくる企業不祥事を見ると、もはや『企業倫理』は、『算盤』の前に消えうせた感が否めない。あまりにも経営者に倫理観がなさ過ぎる。世の中の常識と大きく乖離している。それも一流企業と言われる名門企業も例外ではないのである。

Copyright © 2018 Yuki Miyazaki  All rights reserved.

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      「私たちは“仮想現実の世界”に生きている!5)歴史の書き換え:勝者が歴史をつくる23」です。

 

 

 

 

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