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松下幸之助の経営哲学-その真髄の理解と実践のために-

世の中に優れた経営者と言われる人は多くいますが、”経営の神様”と言われたのは、松下幸之助だけです。なぜでしょうか?それは、卓越した観察力で様々な人々を観察する中で、人間の”無限の可能性”と現実の姿としての”心の弱さ”という相矛盾する本質を発見し、そして、それらの双方の本質を共に活かそうとして、”自分の心を使いこなす”こと、また、それを応用して他人を使うことを極めたからだと言えるのではないでしょうか。つまり、松下幸之助の経営哲学は、”人間学の集大成”とも言えるものです。

本サイトでは、これまで必ずしも十分に解明されなかった松下幸之助の経営哲学の機能とメカニズムを現代の神経科学や脳科学、心理学、神経言語プログラミングなどの知見にもとづいて解明し、その全体像を明らかにして体系化したものです。これまで松下幸之助の経営哲学は知識として頭で理解することはできても、本当の意味で実践することは必ずしも容易ではありませんでした。しかし、本サイトが解明したその経営哲学を”血肉”となるほど自分自身の”信念”とすることができれば、その経営に、また、人生に自然と実践することができるようになるでしょう。そうすれば、結果は自ずとついてくるものだと言えましょう。                                    

 

                           2016年5月1日 著者 宮﨑 勇気                 

5)社会とともにある1)事業の目的・会社の存在意義⑦

November 16, 2018

5)社会とともにある

1)事業の目的・会社の存在意義⑦

 

 もう一つこの「綱領」との関連で指摘しておきたいのは、松下幸之助の“将来から現在を考える”という発想である。“生成発展の原理”を踏まえて、将来どのような社会の発展にどのように貢献しようとするのかをまず考えて、そこから遡って現在を考えることが特に経営者には重要だと言う。

 

 曰く、「経営を進めていくのに、経営者はいつも将来というものが頭の中にないといかんね。五年後にはどうなるか、あるいは十年後にはどうなるか~そして、その上でいまどうしたらいいのかを考える。」「将来から現在を考える。こういう発想が経営者としての発想というもんや。」

 

 「将来のことを考えれば、これはやらんといかん、あれもやらんといかんということになるわね。そういうことになれば、それをやると。けど、~実行するのが困難であると。なかなか出来ませんというものもある。しかし、出来ませんからやりません、というようなことを言っておったら、それでおしまいということになるわな。その目標を実現することはできんわけや。経営は成り立っていかん。」「何としても目標を実現したいと願うならば、その出来んことでも何とか出来るように考える。」

 

 「出来んけど出来るようにするためには、どうしたらいいのかを考える。そして断固やると。それを解決する知恵を出し、努力をせんといかんわけや。だから経営者は常に将来を考えてそして現在をどうするか、いまどのような手を打つのか、そういうことを考えんといかんな。それがいかに困難であろうと、苦しくとも取り組むと。それを、今を考えてから将来を考える。現在を考えてその延長線 上に将来を考えるというようなことでは、あまりええ経営者とは言えんよ。」(江口克彦著「経営秘伝」pp.141-143より)

 

 ところが、世の中には、松下幸之助が上で述べた“現在を考えてその延長線上に将来を考える”経営が意外に多い。あるいは、目標がないか、あっても形ばかりのものか、不明確なもので、実際の経営は、目標に向かっておらず、むしろ次から次へと発生する問題に対処するという受身の問題対処型の経営となっている場合もある。

 

 しかし、人間には、将来に向けて“目的や目標を持つ”という能力がある。これは他の動物にはない、人間だけが持つ能力だと言われている。特に経営者は、この人間にだけ与えられた特別の能力を使わなければならないと松下幸之助は、強調するのだ。

 

 前者の例は、一応“目標”はあるが、それは自社の過去と現在に基づいて考えられたものであるため、それらの延長線上の自分たちのやり易い“低い目標”となっている。そして、それは多くの場合“真に社会が求めるもの”との視点が欠けており、社会の支持は得られにくい。

 

 後者の例では、そもそも目標を持たないか、あっても形骸化していたり、不明確であったりして、どこに向かおうとしているのか、方向性を持たず、社員の活動の力が分散して、どこにも向かわない。明確な“目標”を持たないと、人間は、自分中心の考えに陥り、自分にとって楽しいことや愉快なことばかりを求め、辛いことや苦しいことを避けようとするものだ。(“快楽苦痛の原則”)

Copyright © 2018 Yuki Miyazaki  All rights reserved.

(お知らせ)関連のブログも併せてご覧いただければ幸いです。今年100周年を迎える現パナソニック株式会社の創業者
      である“松下幸之助の経営哲学”の現代の諸問題への応用として、最近の話題等をテーマにしたブログです。
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      です。

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