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松下幸之助の経営哲学-その真髄の理解と実践のために-

世の中に優れた経営者と言われる人は多くいますが、”経営の神様”と言われたのは、松下幸之助だけです。なぜでしょうか?それは、卓越した観察力で様々な人々を観察する中で、人間の”無限の可能性”と現実の姿としての”心の弱さ”という相矛盾する本質を発見し、そして、それらの双方の本質を共に活かそうとして、”自分の心を使いこなす”こと、また、それを応用して他人を使うことを極めたからだと言えるのではないでしょうか。つまり、松下幸之助の経営哲学は、”人間学の集大成”とも言えるものです。

本サイトでは、これまで必ずしも十分に解明されなかった松下幸之助の経営哲学の機能とメカニズムを現代の神経科学や脳科学、心理学、神経言語プログラミングなどの知見にもとづいて解明し、その全体像を明らかにして体系化したものです。これまで松下幸之助の経営哲学は知識として頭で理解することはできても、本当の意味で実践することは必ずしも容易ではありませんでした。しかし、本サイトが解明したその経営哲学を”血肉”となるほど自分自身の”信念”とすることができれば、その経営に、また、人生に自然と実践することができるようになるでしょう。そうすれば、結果は自ずとついてくるものだと言えましょう。                                    

 

                           2016年5月1日 著者 宮﨑 勇気                 

5.1)事業の目的・会社の存在意義 ③

October 19, 2018

5.社会とともにある経営 

1)事業の目的・会社の存在意義:“事業を通じて社会に貢献する”(「綱領」)③

 

 このように「綱領」“事業を通じて社会に貢献する”という考え方は、経営者や社員の視点を高く引き上げ、それまでは見えなかった重要なこと、つまり“社会の発展のために求められるもの”が見えるようにするものであるが、ここで重要なことは、そのことをただ知識として知っているというだけでは、全く不十分であって、その機能は十分に発揮されることはないということである。

 

 それでは、何が足りないのか?何があればよいのか?

 

 それは、“社会の発展の原動力となる”と心から信じる“信念”“使命感”であり、そこから生まれる“情熱”“力”である。まずは、そうありたいと漫然と願うのではなく、“強く願うこと”、それが“成功の秘訣”だと松下幸之助は言う。曰く、「およそ何か事を成すに当たっては、まず何よりもその実現を願うこと、“こうしたい”“ああしたい”という願いを持つことが、その出発点ではないでしょうか。~私たちは、お互い様々な願いを持っています。~ところが、現実には、一方にその願いの通り事毎に成功を収め、隆々たる発展を実現していく人もあれば、他方で、こと志に反して失敗、倒産の苦境に陥る人も少なくありません。こうした違いは、一体どこから生じてくるのでしょうか。その一つの大きな違いは、事の実現を願うという出発点の内にあるように思われます。誰もが同じように成功を願っているけれども、果たしてその願いが日々の行動を変えるほどに強いものであるかどうか、また、その強い願いを常に四六時中持ち続けているかどうか、そこに結果に大きな差が生じる一つの要因があるのではないでしょうか。~それらの願いが、本当に自分の心の底からの強い願い、決意にまで高まっているでしょうか。日々の忙しさに追われて、単なる一応の願いにとどまっているといったことではないでしょうか。」

 

 “強く願うこと”、つまり、自分自身が本気でそう思うこと、そして、それを“繰り返し”上書きすることによって、それが潜在意識のレベルで“信念”として新たな脳の回路が形成される。すると、自然とその“信念”に沿って物を考え、行動するようになる。

 

 松下幸之助が本気でそう考えたことは、次の言葉からわかる。曰く、「松下が世のためにならないのであれば、何の惜しげもなく、これを解散しようやないか。我々が多少とも世間のお役に立つのであれば、如何なる強敵が来ても、如何なる妨害者があっても、断固としてこれと戦わなければならない。」(1957年 近畿有力加盟店大会)

 

 また、“使命感”を持つことの意義とその重要性について、松下幸之助は、次のように述べている。曰く、「人間は、ときに迷ったり、おそれたり、心配したりという弱い心を一面に持っている。だから、事を成すに当たって、ただ何となくやるというのでは、そういう弱い心が働いて、力強い行動が生まれてきにくい。けれども、そこに一つの使命を見出し、使命観を持って事に当たっていけば、そうした弱い心の持ち主といえども、非常に力強いものが生じてくる。」(「松下幸之助一日一話」p.63)つまり、この“使命観を持つこと”は、人間の弱い心に打ち克つための方法の一つでもあるのだ。それ故、指導者には、特に強く求める。曰く、「だから指導者は、つねにことに当たって、何のためにこれをするのかという使命観を持たねばならない。そして、それをみずから持つとともに、人々に訴えていくことが大事である。」

 

 そして、経営者には“使命感”に加えて“熱意”を求めた。「経営者の条件には、いろいろ大切なものがあるが、基本はやはり熱意だと思う。知識や知恵、技術も最高でなくてかまわない。けれども、真実に基づいてこの経営をしなければならないという使命感、熱意だけは、誰にも負けないものを持っていなければいけないと思う。それではじめてその熱意にほだされてみなが働いてくれるのであって、知識や知恵、技術で経営しようということでは、真の経営者にはなれない。どんなに賢い人でも熱意がないとまわりが動かず、何となくチグハグになる。」「愚賢いずれといえども神の目から見れば、タカが知れている。愚賢の差より熱意の差が人間の価値を決める。」
 

 では、“熱意”はどこから来るのか?

 

 松下幸之助は、“熱意”は“信念”から生まれるものだと言う。「信念のあるところに熱意が生まれ、熱意のあるところに信念が生まれる」後段では、先にも述べた、“強く願う”ことが“信念”を生むということを言っている。信念と熱意には、そのような相互作用があると言うのだ。

Copyright © 2018 Yuki Miyazaki  All rights reserved.

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