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松下幸之助の経営哲学-その真髄の理解と実践のために-

世の中に優れた経営者と言われる人は多くいますが、”経営の神様”と言われたのは、松下幸之助だけです。なぜでしょうか?それは、卓越した観察力で様々な人々を観察する中で、人間の”無限の可能性”と現実の姿としての”心の弱さ”という相矛盾する本質を発見し、そして、それらの双方の本質を共に活かそうとして、”自分の心を使いこなす”こと、また、それを応用して他人を使うことを極めたからだと言えるのではないでしょうか。つまり、松下幸之助の経営哲学は、”人間学の集大成”とも言えるものです。

本サイトでは、これまで必ずしも十分に解明されなかった松下幸之助の経営哲学の機能とメカニズムを現代の神経科学や脳科学、心理学、神経言語プログラミングなどの知見にもとづいて解明し、その全体像を明らかにして体系化したものです。これまで松下幸之助の経営哲学は知識として頭で理解することはできても、本当の意味で実践することは必ずしも容易ではありませんでした。しかし、本サイトが解明したその経営哲学を”血肉”となるほど自分自身の”信念”とすることができれば、その経営に、また、人生に自然と実践することができるようになるでしょう。そうすれば、結果は自ずとついてくるものだと言えましょう。                                    

 

                           2016年5月1日 著者 宮﨑 勇気                 

(4)“お客様大事の心に徹する”-その現代への応用⑤

January 12, 2018

(4)“お客様大事の心に徹する”-その現代への応用 ⑤

 

 このように考えれば、“為すべきこと”は明らかである。松下幸之助の言う通り、後は、それをどこまで徹底しているか、また、徹底することを支援する仕組みや企業文化・風土がその会社の中にどれだけあるかというところで“差”が出てくるものと考えられる。

 

 この点に関して一つ重要なことは、工業化社会から情報化社会への転換の中で、企業の戦い方も変わってきていることである。かつてのモノ不足であった時代において有効であった規格大量生産型のビジネスモデルにおいては、企業の戦い方は、圧倒的な兵力により敵の重心を攻撃し、物理的な壊滅状態に追い込むという“消耗戦”であって、大資本を有する大企業が圧倒的に有利であった。ところが、モノが一通り行き渡った現代の情報化社会においては、顧客のニーズは多様化し、しかも、変化し続ける。その中でそれらのニーズを迅速かつ的確に把握し、商品化してそれらのニーズに素早く応えていくことができるかどうかの競争、“機動戦”に変わってきている。

 

 従来“消耗戦”では有利であった大企業は、正にその組織の規模の大きさ故に、それらの経営環境の変化に鈍感であり、意思決定のスピードも遅く、変化に敏感で小回りのきく中小企業の方にむしろ分があると言える。大企業では、従来、最前線にそのような権限が与えられておらず、仮に最前線から自主的に地域固有のニーズを具現化した商品の提案が出てきても、現地の事情に疎い本社は、従来の規格大量生産モデルに拘って、それらの提案を無視あるいは軽視したからである。稀に商品化に成功しても、それまでに要する時間が圧倒的に長くかかり過ぎ、タイミングを失する結果となる。

 

 そこで、大企業に求められる“改革”は、軸足を“自社の利害や都合”から“顧客の求める価値”の方向に転換する(“お客様大事の心に徹する”)とともに、顧客に直接接している最前線が、“経営者の意識”を持って、いわば“経営者の分身”として“相手方(顧客)の立場に立って考え(る)”“顧客が真に求めていること”を掴み、社内に提案すること、そして、それを会社として汲み上げて、優先順位を付けた上で商品化することができるようにすることである。そのためには、最前線の社員が“経営者の意識”を持って自由に考え行動できるよう、彼らを育成すること、また、彼らへの大幅な権限移譲をすることが重要であろう。

 

 松下幸之助が「経営のコツここなりと気付いた価値は百万両」と膝を叩いて社員たちに提案した“社員稼業”の考え方(自分の仕事を“一つの事業”と捉えて自分はその“経営者”だという意識で仕事を見直し、取り組むこと)を現代にどのように応用していくのか(社員に如何に“経営者の意識”を持たせるか)を真剣に考えなければならない。社員たちの“心の持ち方”にまで踏み込んで働きかけて行くことが経営者の“為すべきこと”であるということを経営者は改めて認識しなければならない。

 

 なお、ジェネラルエレクトリック(GE)社は、“リバースエンジニアリング”と呼ばれる経営戦略を健康機器について採用し、成功している。これは、従来の先進国で開発した製品をそのまま新興国で売ろうとするのではなく、新興国自体に密着して、新興国の人々のニーズに応えかつ手の届く価格を実現した、つまり新興国で開発した製品を逆に先進国で販売して行くという“逆転の発想”である。先進国にも、実は極めて多くの“貧困層”がいる(米国内の2009年貧困人口:4357万人)ことを考えれば、先進国においても、同様のニーズはあるという点からも、合理的なアプローチであると言えよう。これまでこのような発想が生まれなかったのは、例えば、“先進国で開発したものが常に良い製品なのだ”という“思い込み(一般化)”がそのようなアプローチを認識から“削除”して、“盲点”にしてしまい、見えなくなっていたからだと考えられる。

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